「日露戦争」にかかわる4編を新版に変更します。(2020/06/21)
このたび、「授業中継」の日露戦争にかかわる四編をとりあえず、書き直すことにしました。本日(20/6/21)から、順次発表することとします。
この4編は、このサイトを開く以前の2015年12月、現役最後の冬休みに入ると同時に書き出したもので、ちょうど数週間前に行った授業をそのまま再現しようというつもりで書いたものです。新たに文献などにあたることもなく、授業でのノートや実際のやりとりをやや誇張しつつ書きました。
しかし、四年余の時間が経ち、大学で多くの講義を受け、文献にも当たる中で、不十分と思う部分も多く、妥当とは思えない記載もみられました。
司馬遼太郎の『坂の上の雲』に引っ張られていると苦笑する部分もありました。
一応、授業中継の全体がほぼ完成すると、やはりこの部分は書き直さねばと思っていました。しかし、他の興味などから着手できない状態が続きました。
そのようななか、このたび、縁あって協力させていただく「講座」で、「日露戦争」を扱う機会を得ることになり、この機会に全面的な書き換えをしたいと考えた次第です。
日露戦争研究は、ソ連の崩壊に伴いロシア側の史料が大量に公開されたこともあって、急速に研究が進んできた分野です。(申し訳ないことにこうした動向を授業に反映できていませんでした)和田春樹氏の研究(「日露戦争~起源と発生」)など新しい内容をできるだけ組み入れたつもりです。そのせいで、強い反発を受けるかも知れない内容ともなりましたが・・。
「朝鮮問題と日清戦争」についても、同様の機会をいただきました。「授業中継」本編の内容も、不十分という思いを強くもっていましたが、元の骨格を残し、大幅な書き直しですでに対応させていただきました。
なお、そのかわりといってはなんですが、研究ノート的な「朝鮮近代史」にかかわる文章を準備させていただいております。
「朝鮮近代史を考える」についての続編は・・ですが。
とりあえず日露戦争にかかわる4編について、準備でき次第、新稿と差し替えさせていただきます。さらに、日露戦争中の朝鮮にかかわる分は「朝鮮併合」のところで記述する予定ですので、これも早急に書き直さねばとおもっています。
ただ、研究の紹介と個々のエピソードを多く組み入れたため、本来の「授業中継」とはかけ離れたものとなっているのではとのご批判もあると思います。ただ授業、とくにアクティブラーニングなどでは、教師側の手持ちをできるだけ準備しておく必要があるとおもうので、こうした形になりました。そろその名称変更も必要かなとも考えています。
とはいえ、現場色満載で、思い入れの強い、しかし問題点だらけの「若気の至りの文章」(といっても六〇歳の時に書いたものですが)も残しておきますので、あわせてご覧ください。