元高校教師の近現代史講座・幕末明治編を発行しました

準備室にて
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元高校教師の近現代史講座・幕末明治編

「鎖国」「幕藩体制」「身分制」「村・町」というカベのなかで、平和に生きてきた人々は、どのようにして「国民」となっていったのか。
ネット上のサイト「日本近現代史のWEB講座」(旧:日本近現代史の授業中継)のなかから幕末から日清日露戦争に至る内容をテーマ史を中心に再構成しました。
サイトで評判の高い「武士はどこに行ったのか」「日本の産業革命」「明治憲法体制」といった記事も、大幅に加筆・リニューアルしました。
 <アマゾンにて販売中

《店主より、ごあいさつ》

本ページをご覧の皆様。
ページの更新が進まず、「ひょっとしたら」とご心配をおかけしていたかもしれません。
いたって元気です。生来の怠け癖のせいです。
申し訳ありませんでした。
本ページもできる限り更新していきたいと考えております。

さて、小生、これまで、このページで記した内容を『元高校教師の近現代史講座』と題し、および電子書籍ベースでアマゾンより出版することとしました。
その第一弾として「幕末明治編」を10月16日からはペーパーバック版、
17日には電子書籍として出版します。
リンクはこちら
できる限り安くしようとし、カラーをモノクロに代えるなど努力し、
ほぼ原価販売にしたのですが、結局は
◎書籍版(ペーパーバック版297ページ)は 2640円
◎電子書籍版(Kindle版)は 1500円
という価格とせざるを得ませんでした。

今回の内容は、

今回『幕末明治編』の内容は以下のようなものです

「はじめに」は『日本史Aの準備室』で書いた「高校で教える歴史の教師か、
歴史を教える高校の教師か」の大部分を引用して、本書の狙いを記すこととし

「序章 日本近現代史を概観する」は、
『元高校教師の近現代史講座』全体の序章とすべく、『授業中継』(『中継』)
1:日本近現代史を大雑把につかもう」の一部をほぼそのまま用い

「第1章幕末の日本」は『授業中継』の11~17をもとにしつつも、
江戸時代は、「鎖国」「幕藩体制」「身分制」「村・町ちょう」といった
「カベ」に囲まれたなかで「平和」ただし「消極的平和」が保たれた時代であり、
開国・開港という「カベ」の崩壊によって、何が起こったのかを考えるという視点を重視し

・「第2章明治維新と文明開化」『近現代史を学ぶ講座』(『講座』)の「第9講
明治維新と文明開化」をもとに、
江戸時代、「平和」を保障してきた「カベ」の崩壊と近代国民国家をめざすという政策、
人々が「臣民」化、「国民」化されることの意味を考えました。
とくに近世身分制社会とはどのようなものであったのか、それがどのようにして解体されていったのかについて記してみました。
この点については、近日中にこちらのページにもアップさせていただく予定です

・「第3章 江華島事件と琉球処分」『中継』21・22および『講座』第4講2をもとに、
東アジアにおける「中華帝国=華夷秩序」と、「主権国家体制=万国公法体制」という二つの国際秩序の間の相剋という面、および国境の画定、琉球処分などについて、記しました。

「第4章 士族反乱・農民騒擾と自由民権運動」『中継』の23を中心に24・25を含め、
明治初年の変革に対し、諸階級・階層がどのような立場におかれ、どのような対応をした
のかについて考えました。
とくに民権運動の担い手であり、天皇制国家の基盤でもある豪農・市民層の動きに注目しました。

「第5章 明治憲法体制の成立」は、『中継』26・27をもとにまとめた『講座』「第10講憲法と帝国議会」をもとに「『みんな』の政治」をもとめて」というテーマをおいて、
幕末から大正期というかなり長い時期について、「『みんな』の政治」がなぜ国家的課題となったのか、身分社会に生きる人々はどのようにして『みんな』の一員とされたのか、なぜ「『みんな』の政治」は「一部の人の政治」にしかならなかったのかなどについて、「明治憲法体制」とはなにかについても考えながらまとめてみました。
どちらかというと「シリーズ:近代日本をどうとらえるのか」に似た内容となりました。
またアクセス数の多い「『授業』26
:明治憲法体制」の内容を深める内容ともなっています。

「第6章 「五十年戦争」の開始~日清・日露戦争」
 『中継』28~35(いずれも新編)をもとに
朝鮮(韓国)との関係を中心に、「国民」とされた人々にとっての戦争などさまざまな面
からこの戦争を考え、この二つの戦争が日本近代史に与えた「呪い」も考えました。

「第7章 開国から産業革命へ~明治経済史」は『授業』38・39をもとに、
 『講座』第1講1・2の内容も加えました。
どちらかというと『講座』第一講(次巻に収録)の幕末明治編として、
開港の影響や殖産興業、さらに松方デフレと近代地主制形成といった内容、
および「日本の産業革命」を中心に記した経済史から見た日本近代史」の「幕末・明治編」という性格が強い内容となっています。
アクセス数の多い「『授業』38:日本の産業革命」の枠組みをできるだけ残そうとしました。

・「第8章「武士」はどこに行ったのか~明治期の教育と社会」は
アクセス数の多い「『講座』第8講「武士」はどこに行ったのか」ほぼそのまま転載しました。

・また補論として「 井上毅という人物~明治14年政変を中心に」「独裁者槙村前府知事、疏水建設を批判」の二つの文章も収録しました。

詳しくはアマゾンのページをご覧ください。

なお、次巻以後は
第2巻 大正期の世界と民衆
第3巻 昭和の戦争
第4巻 日本帝国の中で<朝鮮と台湾>
(いずれも仮題)
といった内容を考えています。
また電子書籍については、今回の内容もふくめ分冊化し、
より安価で提供することも検討中です。

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